【経営業務管理責任者要件の廃止を検討へ】
◎経営業務管理責任者(経管)とは
経管は建設工事の消費者保護、許可業者の財務管理能力や労務管理能力の担保、不良不適格業者の排除を目的として、1971年に導入。
現行制度では、許可の対象業種で取締役や支店長・営業所長等で5年以上(対象業種以外では6年以上)の経験があるものを経管として配置しなければならない。その上で、この要件を満たす者を常勤役員などとすることが建設業許可の要件となっている。
◎廃止検討の背景
国交省は、建設業許可要件の見直しにおいて、「経営業務管理責任者(経管)」の廃止を検討している。対象業種で5年以上の経験のある者を常勤役員に置くことを義務付ける現行制度が、若手後継者に経営を引き継ぐ上での障壁になっていると判断。経管で担保していた許可業者の経営の安定性、労務管理能力は、許可要件に社会保険加入を追加することで補うようである。
また、経管には、新規参入や企業再編の弊害になっているとして、制度の見直しを求める声が以前からある他、経営層の高齢化が進んだために若手経営層への事業承継を阻害する恐れもある。許可行政庁、許可申請者にとって、5年以上の経験を証明する書類の作成・確認作業が負担になっているとの指摘もあるとのこと
◎見直しの方向性
経管の廃止に伴って、適正な経営業務を実施するための社内体制の整備、経営管理の担当者の届け出などの代替措置を設けることも含めて現行の許可要件としての経管の廃止の是非を検討し、建設業法改正案に結論を盛り込む方針とのこと。
(建通新聞社より)
経管の要件廃止が実現すれば、経営経験が浅い、あるいは経験年数はあったが書面での証明ができないなどの理由により許可取得を断念していておれた事業者様にとっては朗報である。
また、現在社会保険の未加入業者の現場排除と合わせて、無許可業者の現場入場制限も現実的に行われているという声も聞く。
そうした問題に直面している建設業者様にとっては、今回の廃止検討は追い風になると思われます。
こうした問題で許可取得ができずにおられた方は、早めに行政書士に相談して、今から準備をされてはいかがでしょうか。
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